1ヶ月前に追突され"むち打ち損傷"と診断されました。首の痛みと頭痛がとれません。
交通事故にあったときの首の痛みをよく"むち打ち損傷"(もしくはむち打ち)といいますが、これは事故にあったときに首をむちがしなるように動かされて痛めることからついた俗称で正しくは"頸椎捻挫(けいついねんざ)"といいます。
首の周りには筋肉や靭帯があり、首の骨のトンネルには神経が走っているので、痛めた箇所や程度により様々な症状がおこります。
たとえば軽い場合には、首の後ろや後頭部の違和感や張った感じなどが、重い場合には手のしびれや脱力感、更に手足の麻痺などがおこります。
その他には、頭痛や吐き気、めまい、立ちくらみ、難聴、眼精疲労、胸部痛、息苦しさなど、体のバランスをとる交感神経からくるはっきりしない症状に悩まされる方も多いので、けがをしたらまず病院に行くのが一番です。
事情があって行けない場合は首への負担をできるだけ減らしてください。できれば横になって休むのが一番です。
治療法としては首をコルセットで固定したり、薬や湿布で炎症を抑えたりして症状が悪化する事を予防します。
怪我をして数日の急性期は温めたり、マッサージをしたりすると逆に悪化することがありますが、今回のように慢性期に入った場合は、リハビリ(温熱や牽引治療、マッサージなど)や、神経ブロックなどの注射、時には軽い精神安定剤の内服などを併用します。
頚椎捻挫はけがをした当日の症状が軽くても徐々に悪化したり神経症状がおきることがあり、慢性 化すると治療しづらいので早期に医師の診察を受けられることをお勧めします。
治療期間の目安は、軽傷の人で2~4週間、通常で6~12週で、この期間に約80%程度が軽快すると言われています。
事故後に痛みがある場合は、一度整形外科に相談し、レントゲンなどのチェックをしてもらうのがよいと思います。